銅の生産 (銅の製錬) Production-of-Copper-and-Refine
銅は電解精錬により作られる。
黄銅鉱CuFeS2に、コークスCと石灰石などを加えて溶鉱炉に入れ、約1200℃の高温化で反応させると、硫化銅(I)Cu2Sが得られる。
Cu2Sを転炉中で空気を吹き込み加熱すると、純度98-99%程度の粗銅(そどう)が遊離する。
このままでは銅の純度が低いので、硫酸銅(II)の希硫酸H2SO4水溶液中で、粗銅を陽極に、純銅板を陰極にし、
電圧をかけて電気分解すると、粗銅中の銅はCu2+になり電解質水溶液中に溶け込み、純銅板上に銅が析出する。
陽極:Cu → Cu2+ + 2e–
陰極:Cu2+ + 2e– → Cu
この銅の電解精錬により、純度の高い銅が生産される。
上記は黄銅鉱からの銅の生産であるが、使い古され排出された銅スクラップの精錬でも、純度の高い銅が得られる。
地下資源は有限であり、いずれは枯渇してしまうため、金属の回収から始まるリサイクルフローは、今後増々重要となってくるだろう。
本サイトは、その「銅スクラップのリサイクル」を主題としている。
金属リサイクルに対する認識と正しい知識を身に付け、貴重な資源を後世に残していってほしい。
なお、「精錬」と「製錬」の違いであるが、「製錬」は「鉱石から金属を取り出す」こと。
なのに上記では「電解精錬」とあるが、これは鉱石から金属を取り出す(製錬)の中での、精錬(金属から不純物を取り出す)作業であるためだ。