銅スクラップを引き取りに来させる場合の注意事項
スクラップ屋に銅屑などを売る場合、多くの場合は持ち込み価格である。
持ち込み価格というのは、その屑屋にスクラップを持ち込んでの価格ということ。
売る側が、その屑屋に屑を持ち込むのね。
ヤード渡し、敷地渡しなどとも呼ばれる。
ヤード(Yard)とは、スクラップ屋の敷地のことである。
持ち込みではなく、屑屋に引き取りに来させることもあろうが、当然、買取価格は下がる。
屑を取りに来させて売る場合は、そのあたりをよく確認しておこう。
屑の売却代と引き取り費用を別に計上するのか、引き取り費用を含めて屑の買取価格としているのか。
引き取りに来る車の種類や車番(ナンバー)、ドライバーの氏名、人数、時間、積み込み方法など。
このあたりをしっかり詰めておかないと、後でトラブルになる。
引取りに慣れている屑屋だとこのあたりを(屑屋側から)詰めてくるだろうが、いい加減な屑屋では、いきなり来るだけで、現地で車が大きすぎて入らないとか、積み込み重機がないとかで面倒なことになる。
屑屋の営業が下見に来るのが最善だが、大口の話でないと来ないしね。
問題なく引き取っていったとしても、その後にモメないとは限らない。
支払いはどのタイミングで行うのか。
ドライバーがカネを持ってくる場合もあるが、安全面からそれは稀であり、業者が屑を持ち帰った後、検品し、その後の振込みとなる。
つまり、引渡しから入金までに時間を要するのであるが、重量が違うとか、屑の質が違うとかで買取価格を下げてくる可能性もある。
互いの重量に差異がある場合の処理はどうするのかも詰めておこう。
最終計量の屑屋側に合わせるのか、両者の間を取るのか。
銅屑などの高い屑の場合、重量の差異は無視できない。
比較的近場の屑屋なら、その荷物の後を追って屑屋に向かい、現金をもらう手もある。
金額が大きい場合は、予め言っておかないと現金(カネ)はないよ。
昔とは違い、ホームページ経由での引き合いなどで、互いに顔を合わせない取引も多々ある状況だが、モメごとは避けよう。
そのためには、細かいところまで決めておくことだ。
さらに、それを明文化しておくのがよい。
言った言わないでモメることがあるからね。
名のある屑屋であっても、対応した営業がデビュー5日目の新人かもしれない。
買取価格が高い業者でも、対応に違和感を感じたなら、取引しないのも手である。
電話したら「営業が出ているので折り返す」とのことで待っていたが、放置ということもあるしね。
こちらが素人と足元を見てくる屑屋もあるが、納得できないなら他を当たろう。
商売は双方が納得した上で成り立つものだ。
屑屋は、他にいくらでもある。