銅とアルミニウム Copper-and-Aluminum
銅とアルミニウムはともに導熱率の高い(熱を伝えやすい)金属でありながら、価格が大きく異なる。
製品のコストダウンのため、銅からアルミニウムへの代替が進んでいる。
身近なところでは、エアコンの銅の使用量は、以前に比べると大きく減少している。
また、自動車線(ハーネス)も、アルミハーネスへの移行が進んでいる。
電線に於いても、銅からアルミニウムへの代替が進んでいる。
アルミニウムは銅に対し、電気伝導率で60%と劣るが、比重は三分の一と圧倒的に軽く、優位性がある。
「市場では代替化が進行中。配管分野ではPetパイプがメインになり、電子分野にもアルミケーブルが入っている。現在程の価格差が出ると、エアコンメーカーが代替化に走る動きを止めることは出来ない。銅価が高い以上、要求性能は得られないとしても、アルミ管を使おうということになる。消費者は高いエアコンを買わないので、エアコンメーカーは代替に向かわざるを得ない。溝つき銅管の外側がアルミパイプのものも出てくるだろう。新しい製造技術によって銅メッキアルミ管、アルミメッキの銅も出てこよう。既に大手エアコンメーカーは新素材のエアコンを作り始めている。関係団体など組織のサポートが必要であり、業界でも更に銅管のメリットをアピールすべき。」旨の代替化に対する深刻な危機感を訴えました。
日本伸銅協会 協会ニュース
銅は価格が高く、相場による価格の乱高下が大きいのでので、その面では扱いづらい。
銅のアルミニウムへの代替は、今後も進んでいくだろう。
<銅のデータ>
密度:8.94g・cm-3
電気抵抗率:16.78nΩ・m
熱伝導率:401W・m-1・K-1
熱容量:24.440J・mol-1・K-1
<アルミニウムのデータ>
密度:2.70g・cm-3
電気抵抗率:28.2nΩ・m
熱伝導率:237W・m-1・K-1
熱容量:24.200J・mol-1・K-1