銅スクラップ業者の組合 Association-of-Copper-Recycle-Dealer

●●非鉄リサイクル協同組合、▲▲非鉄金属■■協同組合というような、スクラップの組合が各地に存在する。
「非鉄」とあるが、これは鉄「以外」を意味し、非鉄の代表的な金属が銅である。

「非鉄」も「鉄」も金属であり、同時に扱うスクラップ業者が多いのだが「非鉄業者」と「鉄業者」の間には大きな線引きがある(組合も別)。
ただ、近年は新興業者の増加もあり「非鉄業者」と「鉄業者」の区別が薄まってきている。

組合の活動は情報交換や広報など様々だが、組合員の間で商報値(地方向けの原料買入価格)を決めていることがある。
銅スクラップであれば銅建値を参考に決めているようだが、この商報値に必ずしも拘束されるわけでなく、自由度が与えられているため、あくまで組合員の間での「基準価格」のようなもの。
互いに首を絞めないよう、新興スクラップ業者に比べると低めの買値を設定する傾向にある。
この商報値を特に公開しない組合がある一方、中にはホームページで公開している組合もある。

スクラップの品目は非常に多いが、商報値はその全てを決めているわけではない。
全てを決めるのには時間を要するため、非常に困難であるからだ。
よって決めるのは数品目のみであり、代表的な品目としては一号銅線、上銅、並銅、下銅、新切黄銅(セパ)、新切黄銅(コーペル)、黄銅削粉、青銅鋳物、機械鋳物アルミなど。
黄銅は真鍮、青銅は砲金と呼ぶのが新興スクラップ業者の常であるが、組合員は古くからの業者が多いこともあり、黄銅や青銅と呼称する。

組合には「青年部」を持つところがあり、次世代経営者や有力若手社員が参加している。
スクラップ業界発展のための研修会や勉強会、視察などが行われている。
ホームページを活用しての情報発信を積極的に行うところもある。

しかし、近年は組合員の減少や会合の減少に悩む組合が多く、後継者不足に悩むスクラップ業者もある。

金属リサイクルの組合に入っているのは、直納問屋など、古くからのスクラップ業者であり、新興のスクラップ業者の加入は少ない。
少ない理由は、加入する必要がないということもあるが、加入を申し込むも入れてくれないからいう理由もある。
加入には加入業者の紹介が必須なところがあるが、長い付き合いならともかく、新興の「商売敵」を、紹介すると思うかね…